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ローバーリングは電源である

ローバーリングは電源である

(昭和35年11月1日 記)
昭和45年発行「ちーやん夜話集」より抜粋

1956年、英国のローバースカウトの制度が改正になった時、当時の総長ロー ド・ロウオーラン氏は、「私はローバーたちが、これに対して忠実な支援をおくっ てくれること、ならびに、ルールを守って、ローバーリングをして、スカウト精神 生産工場たらしめるだけでなく、スカウティングの全ての部門が、本当の電力をそ こから引くことのできる発電所とするように、このローバーリングを、最善の水準 にあげることを望む」と伝った言葉を、特記したい。

 次に、B−P、「スカウティングは、組織ではなく運動である」と伝った言葉を、これとならんで考えたいのである。  このMovement(運動)であるという意味は、たしかに大きなボエンだと思 われるのであるが、私にはまだ、確・とした意味がわからない。推察の程度でいうな らば、スカウティングは、制度や規約や、組織で縛られた窮屈な、発展性のないもの ではなくて、生物のように、有機体のように、成長し、発展し組織員以外の人々のあ いだにも伸びひろがるものだと、いうように解される。見方を変えれば、「運動であ る」ことの方が「目的」であって、その目的を達するための「方法」として、「組織」がいるのだ、と説いているような気がする。

 私は、こういう見かたから、B−Pとロウオーラン氏のいう「発電所」「運動」と いう二つの言葉を味わっている。すなわち、スカウティングは、現在 (昭和35年)全世界の800万人の青少年にまで及んでいるが、これで満足すべきではなく、この運動は、1000万人の人々、さらに、2000万人の若人や、あらゆる人たちに向かっても伸びてゆかねばならないであろう。数量の上だけでなく、質の面でも、さらに掘りさげられ、層を深め、充実されねばならない。換言すれば、遠心運動と、末心運動の二つの運動を増大せねばならない。そういう「運動」だ、と示し、そしてその電源はローバーリングにある、と、言っているように思うのである。

 すなわち、このスカウティングという大運動のメカニズムには、カビングという部 分や、ローバーリングという部分がある。けれども、この、メカニズムにおいて、ロ ーバーリングこそが、その電源だという解説である。  そこで、もし、ローバースカウトたちが、その使命を怠って、発電しなかったなら また、発電はしても、弱い電力しか出さなかったとしたら、スカウティングという大 運動のメカニズムは、充分な活動をすることができずに、お茶をにごすほかないこと になる。 英国は、前述のように1956年4月1日、電力強化のため、大英断をもって、ローバースカウトの課題を大幅に改正したわけである。

 日本のローバーリングは、1960年現在、そのプログラムもきまらず、発芽期に ある。このような制度(進歩制度のような)は、作ろうと思えば、机上のプランで、 わけなく作れる。衆知を集めれば、1ケ月で出来る。しかし、それでは「運動」にな らない。これが、運動から盛りあがったものとするには、ローバースカウト自らの力 で、発芽し、育て、組み立てた制度でなければならない。時日や年月はかかっても、 その方が本当である。「根」をもつからである。そうでなかったら、「造花」にすぎ ない。

 今夏、第1回ローバームート(青年スカウト大会)が、那須日光にわたって催され た。全国から、大学ローバー(立教、慶応、大谷龍谷、京大、中央大学)や、地域団 のローバーたちが参加した。こんな愉快なものなら毎年集まろう。と皆が伝った。最 初、「日連は、ローバーリングに対して定見をもたない」とか、「案を示さない」と かいう声もあったが、最後には、「自分の舟は自分で漕ぐべきだ」、「ローバーのこ とは、ローバー自身で建設すべきだ」ということがわかって、少しずつ、電力を出し てきた。そして、おわりには、すばらしい成果を。おさめたのであった。  私は、ロウオーラン氏の、「電源論」を、みんなに、紹介しておいた。


つまり、今も昔も、若い力 否 若きエネルギー が必要だということだ。 年寄りの古い考えだけでは 発展しない!!!   by ohuchi.


free [] 著者: bunmei 作成日: 2003年09月01日13時39分16秒
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